difference-extrusion-injection押出成形と射出成形の違い

押出成形と射出成形の
基本的な違い

プラスチック製品の代表的な成形方法として「押出成形」と「射出成形」があります。
どちらも樹脂を加熱して溶かし、金型を使って製品を作る方法ですが、成形の仕組みや得意とする製品形状には大きな違いがあります。
押出成形と射出成形の大きな違いは、樹脂をどのように金型へ通し、どのような形の製品を作るかという点にあります。
押出成形は同じ断面形状が続く長尺製品、射出成形は複雑な立体形状の製品に適しています。

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押出成形

樹脂を連続的に押出して
長尺製品を成形

加熱・溶融した樹脂を、製品の断面形状をした金型から連続的に押出します。 金型から出てきた樹脂を冷却して固化し、必要な長さにカットして製品にします。

02

射出成形

金型内部へ樹脂を射出して
立体製品を成形

加熱・溶融した樹脂を閉じた金型内部へ射出し、冷却・固化させます。 その後、金型を開いて製品を取り出す工程を繰り返します。

比較項目 押出成形 射出成形
成形方法 金型から樹脂を連続的に押出す 金型内部へ樹脂を射出する
得意な形状 同じ断面が続く長尺形状 複雑な立体形状
形状イメージ 2次元(2D)の断面+長さ 3次元(3D)の立体形状
生産方法 連続成形 1ショットごとの繰り返し成形

形状の違い

押出成形と射出成形を選ぶ際に、最も分かりやすい判断材料が製品の形状です。
特に「製品をどこで切っても同じ断面になるかどうか」が、一つの目安になります。

押出成形は
「同じ断面が続く形状」

押出成形では、金型によって製品の断面形状を作り、その形状のまま連続的に押出します。

そのため、基本的にはどこをカットしても同じ断面形状になります。 この特徴から、押出成形品はよく「金太郎あめのような形状」と例えられます。

単純な丸型や角型だけではなく、複雑な断面を持つ異形押出成形にも対応できます。

射出成形は
「複雑な立体形状」

射出成形では、製品全体の立体形状を作った金型内部へ樹脂を流し込むため、奥行きや凹凸を持つ複雑な形状を作ることができます。

リブ・ボス・ツメ・穴などの機能形状を一体化することも可能で、複数部品を一つの部品へまとめられる場合もあります。

長手方向の途中で太さや形状が変わる製品は、射出成形が適している場合があります。

複雑な断面形状を長く成形する場合は「異形押出成形」、複雑な立体形状を成形する場合は「射出成形」と考えると、違いが分かりやすくなります。

向いている製品の違い

それぞれの成形方法には、特長を生かしやすい製品があります。
製品形状や使用方法を確認しながら、適した成形方法を選定します。

押出成形が向いている製品

  • パイプ
  • チューブ
  • レール
  • モール
  • カバー材
  • パッキン

射出成形が向いている製品

  • ケース
  • キャップ
  • カバー
  • グリップ
  • 接続部品
  • 機能部品

押出成形は同じ断面形状が長く続く製品、射出成形は一つひとつが完結した立体形状の部品に適しています。

ただし、製品の形状だけでなく、サイズ・材質・生産数量・要求される性能などを含めて判断することが重要です。

金型・成形工程の違い

押出成形と射出成形では、どちらも金型を使用しますが、金型の役割や製品が完成するまでの工程は大きく異なります。

01

押出成形の金型

押出成形の金型は、主に製品の「断面形状」を作る役割を持っています。 加熱・溶融した樹脂が金型内部を通り、金型出口から製品形状になって連続的に出てきます。

02

射出成形の金型

射出成形では、製品全体の立体形状を形成する金型を使用します。 閉じた金型の中へ樹脂を射出し、内部を樹脂で満たして製品形状を作ります。

03

押出成形の工程

材料投入 → 加熱・溶融 → 金型 → 冷却 → 引取り → カットという流れで、連続的に製品を製造します。

04

射出成形の工程

金型を閉じる → 樹脂を射出する → 冷却する → 金型を開く → 製品を取り出す、という工程を繰り返して製造します。

量産性・コストの違い

押出成形と射出成形のどちらが安いかは、一概には決められません。
製品形状・金型・材質・サイズ・生産数量・加工工程などによって、適した成形方法は異なります。

01

押出成形

長尺品を連続的に
量産しやすい

一度成形条件が安定すれば、同じ断面形状の製品を連続して製造できます。 長尺品や一定断面の量産品では、押出成形のメリットを生かしやすくなります。

また、成形後にカットすることで、同じ断面形状のまま複数の長さに対応することもできます。

02

射出成形

複雑な部品を
繰り返し量産しやすい

金型と成形条件が決まれば、同じ立体形状の製品を繰り返し生産できます。 複雑な形状を一体成形することで、部品点数や組立工程を減らせる場合があります。

成形方法を比較する際は、単純な成形単価だけを見るのではなく、金型費・材料費・成形費・二次加工費・組立費まで含めたトータルコストで検討することが重要です。

製品数量が少ない場合と大量生産する場合でも、最適な成形方法が変わる可能性があります。

二次加工・組み合わせという選択肢

成形したプラスチック製品は、そのまま使用するだけでなく、用途に応じてカット・穴あけ・切り欠き・組立などの二次加工を行うことで、より使いやすい製品へ仕上げることができます。
また、押出成形品と射出成形品を組み合わせたり、アルミなどの金属部材と組み合わせたりすることで、それぞれの特長を生かした製品づくりも可能です。

押出成形品のカット

押出成形品は長尺で成形できるため、用途や仕様に合わせて指定寸法へカットすることができます。

穴あけ・切り欠き加工

成形だけでは対応しにくい穴や切り欠きなどを、成形後の二次加工によって追加することができます。

射出成形品との組み合わせ

長尺の押出成形品に、射出成形で作ったキャップ・接続部品・機能部品などを組み合わせることで、完成度の高い製品に仕上げることができます。

金属部材との組み合わせ

プラスチック製品だけでなく、アルミなどの金属部材やその他の部品を組み合わせて、完成品として仕上げることも可能です。

押出成形

本体・レール・フレームなど

+

射出成形

キャップ・接続部品など

=

完成品

それぞれの特長を生かして製品化

押出成形・射出成形・二次加工を組み合わせることで、それぞれの製造方法の特長を生かした製品設計が可能になります。

美濃化学工業では
押出成形・射出成形の両方に対応

美濃化学工業では、押出成形と射出成形の両方の製造部門を持っています。
さらに、成形後の二次加工やアッセンブリーにも対応しているため、複数の加工方法を組み合わせた製品づくりをご相談いただけます。

押出成形

単色成形・多層成形・中空成形・発泡成形・異形押出成形など、用途に合わせた押出成形に対応しています。

射出成形

複雑な立体形状のプラスチック部品や各種機能部品など、射出成形による製品づくりに対応しています。

二次加工

穴あけ・切り欠き・カットなど、成形後に必要な追加工もご相談いただけます。

OEM供給

成形・二次加工・組立などを組み合わせ、セット品や完成品としてOEM供給することも可能です。

アッセンブリー

製品化に必要な複数の部品やアイテムを組み合わせるアッセンブリー作業にも対応しています。

設計段階からご相談

製品形状や用途、求められる機能を確認しながら、適した成形方法や製品形状をご相談いただけます。

押出成形と射出成形の
よくある質問

押出成形と射出成形の違いや選び方について、よくある質問をまとめました。

製品形状や使用環境、生産数量によって適した方法は異なりますので、成形方法が決まっていない場合もお気軽にご相談ください。

Q

押出成形と射出成形の一番大きな違いは何ですか?

A

最も大きな違いは、得意とする製品形状です。 押出成形は同じ断面形状が続く長尺製品に適しており、射出成形は複雑な立体形状の製品に適しています。

Q

押出成形でも複雑な形状は作れますか?

A

はい。異形押出成形では複雑な断面形状にも対応できます。 ただし、基本的にはその断面形状が長手方向へ連続します。 途中で大きく形状が変化する立体形状については、射出成形や二次加工との比較が必要です。

Q

長尺のプラスチック製品にはどちらが向いていますか?

A

同じ断面形状が続く長尺製品であれば、一般的には押出成形が適しています。 パイプ・レール・カバー材・建材部品などが代表的です。

Q

複雑なプラスチック部品にはどちらが向いていますか?

A

立体的で複雑な形状の場合は、射出成形が適しているケースが多くなります。 ただし、製品形状・サイズ・材質・数量などによって適した製造方法は異なります。

Q

押出成形と射出成形では、どちらが安く製造できますか?

A

一概には決められません。 製品形状・金型・材料・生産数量・要求精度・二次加工などによってコストは変わります。 成形だけでなく、加工・組立まで含めたトータルコストで比較することが重要です。

Q

押出成形と射出成形を組み合わせることはできますか?

A

可能です。 例えば、長尺の本体を押出成形で製造し、端部のキャップや接続部品を射出成形で製造するなど、 それぞれの成形方法の特長を生かした製品づくりができます。

どちらの成形方法が適しているか
迷ったらご相談ください

製品開発では、単純に「長い製品だから押出成形」「複雑な製品だから射出成形」と決められない場合もあります。
材質・形状・サイズ・生産数量・必要な強度・二次加工・組立方法などを含めて検討することが重要です。

このような段階からでもご相談いただけます

・押出成形と射出成形のどちらが適しているか分からない
・現在の製品をプラスチック化したい
・金属製品から樹脂製品への変更を検討している
・押出成形品と射出成形品を組み合わせたい
・二次加工や組立までまとめて依頼したい
・図面や構想段階から相談したい

美濃化学工業では、押出成形・射出成形・二次加工・アッセンブリーの各工程を踏まえながら、製品づくりをご相談いただけます。